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火災保険に水災補償が付いているかを確認する手順

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火災保険の水災補償は自動付帯とは限りません。保険証券やマイページで水災補償の有無と、市区町村別5区分の保険料水準を確認してください。

出典:国土交通省 国土数値情報ほか 最終更新 2026-09-18 調査方法 › 出典一覧 ›

持ち家で、自分の火災保険の中身をしばらく見ていない方に向けた記事です。

読み終えると、自分が入っている火災保険に水災補償が付いているかどうかを、自分で確かめられるようになります。

補償の細かい条件は保険会社や商品によって異なるため、最終的にはご自身の約款や、契約している保険会社への確認が必要です。

水災補償は何を補償し、何を補償しないのか

火災保険(すまいの保険)は、火災だけでなく風災・水災・雪災・落雷などによる損害を補償する商品があります。ただし水災の補償は自動的に付いているとは限らず、契約している商品や特約の内容によって異なります。

水災の補償対象になりうる「床上浸水」について、日本損害保険協会のQ&Aは次のように説明しています。

火災保険における床上浸水とは、畳敷や板張など居住の用に供する部分の床(土間、たたきの類を除きます。)を超える浸水をいいます。

一方、地震が原因の津波や、地震による建物の倒壊・火災は、火災保険の水災・火災の補償には含まれません。同じQ&Aは次のように説明しています。

自然災害のうち、地震による建物の倒壊や火災(延焼・拡大を含む。)などについては、補償の対象となりませんので、地震保険を付帯(セット)して契約する必要があります。

つまり、台風や大雨による浸水は水災の対象になりえますが、地震が原因の津波による浸水は水災ではなく地震保険の対象です。この2つを混同しないことが最初のポイントです。

支払の対象になる条件について、日本損害保険協会は「洪水により家が流された損害などの水災で損害額が一定割合以上に達するものや、床上浸水による損害であれば、補償の対象としている商品もあります」と説明しており、具体的な割合や浸水の深さまでは示していません。実際にどのような数値が使われるかは、保険会社や商品ごとの約款によって決まります。

大手損保の1社は自社サイトで、「現在ご加入中の火災保険」と「最新の火災保険」を並べて説明しています。それによると、すでに加入している世代の契約では「居住の用に供する部分の床を超える浸水」が基準である一方、最新の商品ではこれに加えて「地盤面より45cmを超える浸水」も基準に含まれています。また、すでに加入している世代の契約では、支払われる保険金に損害の割合(30%以上・15〜30%未満・15%未満)に応じた上限が設けられている、とも説明されています。つまり、同じ保険会社であっても契約した時期によって基準が異なるということです。「45cmを超えたら支払われる」という数値をそのまま自分の契約にあてはめることはできません。自分の契約でどの基準が使われているかは、次の章の方法で確認してください。

自分の契約を確認する3つの方法

大手損保各社が自社サイトで案内している方法として、契約内容の確認には主に次の3つがあります。

  1. 保険証券(または契約内容確認書)の補償内容欄に「水災」の記載があるかを見る
  2. 保険会社のマイページ・契約者専用ページにログインして確認する
  3. 契約している代理店、または保険会社のカスタマーセンターに問い合わせる

確認するときに見ておきたい項目は次のとおりです(特定の値を断定するものではなく、確認しておく項目の一覧です)。

  • 水災補償の有無
  • 建物と家財、それぞれに水災補償が付いているか
  • 免責金額(自己負担額)
  • 支払の条件(約款の記載)
  • 保険金額

補償の範囲・支払条件は保険会社や商品によって異なります。保険証券が手元にない場合も、マイページの再発行手続きや、代理店・カスタマーセンターへの問い合わせで確認できます。

2024年からの水災料率「5区分」、市区町村で保険料が変わる

損害保険料率算出機構(giroj)は2023年6月、火災保険参考純率のうち水災に関する部分を、市区町村単位で「1等地」(最も保険料が安いグループ)から「5等地」(最も高いグループ)までの5区分に細分化すると発表しました。

細分化しなかった場合と比べると、1等地の地域は平均で約6%低く、5等地の地域は平均で約9%高い水準になるとされています。最も高い地域と最も安い地域の差は約1.2倍です。giroj自身のPDFには、こうした数値のたびに次の注記が繰り返し添えられています。

「約1.2倍」と「約1.5倍」、どちらもgirojの数字です

この話題を検索すると「約1.2倍」と「約1.5倍」の両方が出てきますが、 どちらかが誤りというわけではなく、測っている対象が違います

約1.2倍は火災保険料の全体(火災・風災・雪災・水災などの補償を合計したもの)で比べた差で、 giroj自身が「保険料全体(火災、風災、雪災、水災等の補償合計)での数字です」と注記しています。

一方、giroj公式の水災等地検索ページには 「5等地の水災保険料は、1等地に比べて、約1.5倍となります」とあり、 こちらは水災部分の保険料だけを取り出して比べた差です。 水災だけを見れば約1.5倍の開きがあり、他の補償と合算した保険料全体でならすと約1.2倍になる、という関係です。

なお、これらの数値にはgirojの注記がもう一つ添えられています。 「保険料が大幅に上昇しないよう激変緩和の措置をしています」。 つまり上の較差は、リスクの差をそのまま反映した数値ではなく、 急激な値上がりを抑える調整を加えたあとの数値です。

実際にご契約する際の保険料の較差とは異なります。

適用の時期は保険会社ごとに異なります。giroj自体は参考純率の改定を発表しているだけで、全社一律の施行日を定めているわけではありません。大手損保の1社は自社のFAQで、2024年10月1日以降始期の契約からこの細分化を適用したと説明しています。別の損保会社は自社サイトで、2024年10月に多くの損保会社で火災保険の改定が行われる見通しだと説明しています。ただし、実際にいつから適用されるかは保険会社ごとに異なります。

自分の市区町村がどの等地にあたるかは、giroj公式の水災等地検索で確認できます。ただしこれはgirojが算出した参考純率上の等地であり、契約している保険会社が実際に使っている区分と同じとは限りません。実際の契約の等地を確認したい場合は、契約している保険会社に問い合わせる必要があります。

この5区分と、当サイトの「水害リスク」指標はまったく別物です

本サイトの町ページ・区ページに表示している「水害リスク」の5段階(低い〜非常に高い)は、想定浸水深0.5m以上(床上浸水)の区域が町の面積に占める割合をもとに4段階に分け、3m以上の区域が面積の2割以上ある町は1段階上げて、本サイトが5段階に区分したものです。本サイトが独自に算出した指標であり、上で説明したgirojの水災料率5区分(1等地〜5等地)とは、算出方法も区分の単位も異なる、まったく別のものです。町ページから来た方が最も混同しやすい点なので、あらためて整理します。

  • 本サイトの「水害リスク」5段階:洪水(外水氾濫)の想定最大規模をもとに、本サイトが町丁目単位で独自に算出した相対リスクの指標。保険料には直接関係しません。
  • girojの水災料率「等地」5区分:損害保険料率算出機構が市区町村単位で算出した、火災保険参考純率上の区分。保険料の目安に関わる指標ですが、参考純率であって実際の契約の保険料そのものではありません。

自分の町の水害リスクを知りたいときは町ページを、自分の契約の保険料の等地を知りたいときはgirojの水災等地検索を、それぞれ別に確認してください。

補償がなかったとき・被害に遭ったとき

確認の結果、水災補償が付いていなかった場合、補償を追加できるかどうか、また追加できる場合の時期や手続きは、保険会社や契約内容によって異なります。契約している保険会社または代理店に確認してください。

実際に浸水などの被害に遭い、保険金を請求する場合、罹災証明書(消防署または市区町村発行)は請求時によく必要になる書類の一つです。日本損害保険協会のQ&Aでも、保険金請求時に用意する書類の一つとして挙げられています。

保険会社とのやりとりで納得できないことがある場合の相談先として、そんぽADRセンター(保険業法に基づく指定紛争解決機関)があります。全国共通の電話番号は03-4332-5241で、受付は月曜〜金曜の午前9時15分〜午後5時(祝日・休日および12月30日〜1月4日を除く)です。

このサイトの数値との使い分け

水害への備えを考えるときは、次の3段階の順番で確認すると整理しやすくなります。

  1. 町ページで床上浸水想定割合と水害リスク指標を見る:「自分の町は相対的に浸水しやすいか」という問いに答えます。(町ページ一覧)
  2. 区の公式ハザードマップで自宅の住所を確認する:「自分の家の場所は具体的にどのくらい浸水する想定か」という問いに答えます。町ページから各区の公式ハザードマップにリンクしています。
  3. 保険証券で水災補償の有無を確認する:「実際に浸水の被害に遭ったとき、保険金は出るか」という問いに答えます。この記事の「自分の契約を確認する3つの方法」で説明した方法で確認します。

3つはそれぞれ別の問いに答えるためのものなので、どれか1つだけでは足りません。浸水リスクの読み方ガイドもあわせてご覧ください。

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データ出典・免責

本記事は保険商品の比較・推奨を行うものではなく、契約の判断はご自身の責任で、契約している保険会社・代理店にご確認のうえお願いします。補償の範囲・支払条件は保険会社や商品によって異なります。